今日、私もテロリスト 3月24日(月曜日) パンタです。今日はアメリカの戦争報道の状況をお伝えします。 多くの家の玄関には、星条旗が掲げられ、リベラルなはずの地元新聞にも「砂漠にい る我らの息子や娘たち、米軍をサポートしよう!」という全面広告が掲載されていま す。 開戦前までは戦争反対の活動をしていた地元選出の民主党上院議員、ウダール氏は、 「今は挙国一致で我が軍を支えるとき」と、賛成派に廻りました。 テレビ画面には、戦争ゲームに勝利する大本営発表のニュースばかりが流され、アメ リカの良心とされていた公共放送・PBSまでが、この戦争の善悪はすでに棚に上げ、戦況報告に専念しています。 つい先日、NBCテレビにチェニー副大統領が出演していて、 「私はサダム・フセインがアルカイダに生物化学兵器を供給したと信じているし、実際、イラクはすでに核兵器を再編成している・・・」と言ったのにはビックリしました。 皆さんもご存じのように、米英の諜報機関でさえ、「サダムとアルカイダの関係はないし、ナンセンスだ」と表明していますし、IAEAのエルバラダイ委員長は国連安保理ではっきりと「イラクに核兵器はないし、それを作ろうとする動きもない」と明言しているのにです。 もっとひどいのはラジオの方で、ほとんどのトークショー番組はテキサスの保守派ラジオ・クリヤーチャンネルに牛耳られており、聞くに耐えない戦争プロパガンダに終始しているような気がします。 僕らのような聴取者がスポンサーで、オルタナティブなニュースを流すことで定評があったNPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)は、ゲストにブッシュ政権の官僚や軍の元大将ばかりを招待している始末で、今ではペンタゴンお抱えラジオ・NPR(ナショナル・ペンタゴン・ラジオ)と平和活動家から呼ばれています。 タイムマガジンの3月24日号は、ブッシュ戦争支持の声にあふれ、 「イエス!私はこの戦争に大賛成です。米軍があの中近東のひどい国々にいる間に、イスラム原理主義者たちを叩きのめしてほしいです。そして、石油利権を没収して、それを9/11同時テロの弁償にあて、この戦争経費もぜんぶ賠償してもらってください」・・・というふうな読者の手紙ばかり載せています。 昨日のワシントンポストでは、驚いたことに、 「あほうどりの国連をゴミ箱に捨てよう」というチャールス・クロータマーの以下のような論評が掲載されていました。 (ワシントン)ミスター大統領、もう国連には戻らないでくれ。あなたは大きな代価を払って、大いなる勇気を持って、国連から歩み去ったのだから、もうあそこには戻らないでくれ。・・・世論調査では、米国民の75%が国連のイラク危機での対応を認めていないんだから。(引用終わり) 多くのアメリカ人は、フットボールやバスケットの熱狂的なファンで、ひいきのチームが勝つためには一致団結してなりふりかまわず応援する、という態度を子供のころから刷り込まれています。 いざ戦争が始まると、アメリカ全体がひいきのチームになり、この戦争ゲームがどれだけ一般市民を殺戮しようが見ようとしないで、アメリカが勝つために熱烈な愛国者に変身するような気がします。 話は変わりますが、今日(3月23日)の朝日新聞に、「小泉首相が、(国連内でこの戦争の)正当性に対する解釈が違って(安保理が)もめたが、私は一連の決議が武力行使の根拠になりうると思っている、と強調した」とありました。 テキサス州オースチンの論客、モリー・アイヴィン女史は、デイリーカメラなどの新聞論評で、ブッシュ政権がイラク侵略の合法性の元にしている国連決議1441についてこう喝破しています。(抄訳) 国連決議1441を自動的な戦争容認と解釈するか、あくまでも武器査察を履行するためのものと解釈するかの違いが米英と独仏露で別れている。 なぜアラブ国であるシリアまでが国連決議1441に賛成したのか?その真意を探るには、全会一致で賛成されるにいたった議論をひもとくのが最良の方法である。 国連決議1441の投票が行われたまさにその日、アメリカの国連大使、ジョン・メグロポンテ氏は安保理でこう発言した。 「この決議そのものは(戦争の)自動承認のためにあるのではない。この決議は2段階のプロセスをへるものだ。だからこそ、この決議が戦争容認に繋がるのではないかという一部の国々の懸念を払拭するものである。 もしイラクが武器査察に従わなかったら、もしくは大量破壊兵器が存在すると判明したら、それらの問題は、新たにこの安保理にかけられ、善後策が決定されるだろう。安保理は、いかなる行動(戦争)が始まる前にも、この問題について協議する機会を得るだろうから」 ・・・さあ、これですべては明確である。だからこそ、安保理の国々が今、にがにがしく感じているわけだ。人を騙す連中とは、誰ももうつきあいたくはないからである。(引用終わり) イギリスの新聞の中でも、特にミラー紙は、戦場のありのままを現場から伝えているようです。今日(24日)掲載ニュースには、以下のような記事がありました。 ・・・バグダッドの爆弾攻撃を見て結論づけられるのは、 「この戦争は新型兵器の実験場であり、アメリカの威力を世界中に見せつけるための悲惨なショーだ」ということだ。 このショーの目的は、「もしアメリカにたてつく国が出てきたら、容赦なくイラクのような目にあわせるぞ」という警告を敵対国に発することである。(引用終わり) 最後に、アメリカの良心を代表する論客の一人、「イラク戦争」(合同出版・星川淳 訳)の著者、ウィリアム・リバース・ピットによる3月21日の論評、Now, I Am the Terrorist から、その一部を紹介します。 アメリカに23年住んでいる僕の気持ちも、これに近いものです。 ・・・9月11日、テレビ画面に繰り広げられる大虐殺を見ながら、私は恐怖に包まれ呆然としていた。あの日、すべてのアメリカ人と同じように、私はテロリストの被害者だった。 今日、もっとひどい大量虐殺が繰り広げられるのを前にして、私は恐怖に包まれ呆然としている。 ここからは遠い遠い街に、何百という大規模ミサイルが雨のように降り注ぎ、年寄りや赤ちゃんや病人や無実の人々を、見境なしに殺している。 私の政府がこれをしていて、 私の国がこれをしていて、 私の指導者がこれをしている。 今日、私もテロリストなのだ。 そして、あなたもまた。 (抄訳・パンタ笛吹) http://www.Creators.com/opinion_show.cfm http://www.dailycamera.com http://www2.asahi.com/special/iraqattack http://www.Creators.com/opinion_show.cfm http://truthout.org/docs_03/032303A.shtml http://www.mirror.co.uk/news/allnews